急激な物価高。インフレ。円安。不安定な世界情勢・・・
まさに激動の時代である。
流れに身を任せるのも一案だが、積極的に行動して抗うのも良いだろう。
終身雇用が崩れてきている近年、急速に盛り上がっているのは転職市場だ。
なかなか上がらない給料に痺れを切らしたり、人間関係が嫌になったり、自分の力を試してみたかったり、理由は色々あるだろうが、転職を希望する人が増えているらしい。
私自身は転職に明るくないが、大企業が気になる人に対して、大企業勤めの私が、大企業のリアルについて率直な意見をお伝えしたい。
この記事は、
「大企業に憧れている人」「大企業の内情を知りたい人」「転職を考えている人」
などにとっては参考になるかもしれない。
大企業の良い面
大企業は有名人をテレビCMに起用しているので、知名度が高いことが多い。
それに憧れる気持ちは理解できる。
だが、良い面ばかりではなく、悪い面があることを知っておいて損は無いだろう。
私(著者)について
私はただの雇われ会社員である。
有難いことに縁があったのか、日頃の行いが良かったからなのか、大企業と言われる企業に勤めている。
自慢とかそういう意図は一切無いので、気に障ったら申し訳ない。容赦して欲しい。
ただ単に、自分の意見に説得力を持たせるために、自分について少しだけ紹介させてもらった。
これから述べるのは、あくまでも私が勤める会社における、私の周りの話だということに注意してほしい。
あらゆる企業に共通する話ではないだろうし、社内であっても自分の身近なところしか内情は分からない。
大企業のメリット
まず大企業の給料についてだが、日本国内で考えると、相対的には待遇が良いと思う。
(世界と比べると悲しくなるのでやめておこう。)
また、知名度は高いので、名前を言えば分かってもらえることが多い。
会社名を言うだけで、何となく信用してもらえることもある。
社会的信用がある、らしい。
この辺りは分かりやすいメリットと言えるだろう。
大企業の悪い面
先ほど大企業のメリットを述べた。
待遇が良いとか社会的信用があるという話だ。
だが、これが実はやっかいなのである。
大企業の人間は偉い?
相手は社名を見ているだけ
ここで焦点を当てるのは、組織が大きいが故の問題点だ。
いわゆる大企業というのは、確かに力を持っている。
だが、勘違いしてはいけないのは、力を持っているのはあくまでも会社だと言うことだ。
決して、そこに属する個人が強い訳ではない。
ビジネスの場では、企業名を言うだけでそれなりの扱いを受ける。
「ははぁ、あの○○(←企業名)さんの方ですか」なんて言われる。
しかし、それは会社に対する敬意や尊敬、あるいは畏怖だ。
決して私個人に対してではない。
その時点においては、彼らは私個人など見えておらず、後ろにドーンと構えている会社を見ているのだ。
超能力者でも無い限りは、会った瞬間にその人の実力や人間性など分かるはずがない。
勿論、尊敬されるべき優れた立派な人もたくさん存在するが、多くの人間は別に大したことはない。
所詮私と同じ雇われ会社員だ。
社長ですら株主より立場は弱いのだから。
肩書がなければただの人間
もし会社という肩書きが無くなったとしたら、特別能力の高くないのに調子に乗っている奴は、ただの残念な人間になってしまう。
個人に魅力が無いのであれば、誰からも相手されなくなるのだ。
だから私は普段から、私という個人が強い訳ではないということを忘れないようにしている。
何かあった時、せめて人間性がマトモであれば、少しは仲良くしてくれる人がいるかもしれない。
そういう訳なので、それなりに謙虚に生きているつもりだ。
周りからどう見えているかは、自分では分からないが・・・。
少なくとも威張り散らかして生きてはいない。一旦それで勘弁して欲しい。
しかし、普段からそんなことを考えているのは恐らく少数派で、多分私は変わり者だ。
本件の最後に余談だが、社内を普通に歩いていると、自分が偉いと勘違いしているような、残念な人間を少なからず見かける。(もちろん指摘したりはしないが…)
意思決定の遅さ
さて、話を戻そう。
個人的な大企業の良くないと思う部分について話していく。
まずは、意思決定の遅さだ。
大企業というのは、やたら動きが遅い。
この原因は、決してサボっているとか手を抜いているからではない。
関係者が多過ぎるのだ。
大企業はお客様からの信頼という名のプレッシャーが非常に大きい。
高いお金を払っているんだから、完璧な仕事をしてくれよな??という話だ。
高級レストランで腐りかけの食材が出てきたら怒るのと同じようなことだ。
大衆居酒屋だったら多少の粗相には目を瞑るのも致し方ないだろう。
そのため、大企業ではとにかく信頼性の高い仕事をする必要がある。
高いクオリティを担保するため、何をするにしてもチェックする人がやたら多い。
担当者レベルの判断では何も出来ず、上へ、上へとお伺いを立てる必要がある。
上の人も皆忙しいので、なかなか捕まらない。故に仕事は進まない。
やっと捕まえたと思ったら全部やり直し、なんてこともある。
また、人によって思想が違うので、さっきとは真逆のことを言われたりする。
何を信じれば良いのか分からなくなるのだ。
そうして謎のクレームを受け続けつつ、何とかスタンプラリーを突破してお客様に提出した頃には、お前らの仕事は遅い!と一喝されることになる。
仕事を辞めるハードルの高さ
正直言って、理不尽でやっていられないことばかりだ。
もう辞めてやる!と1日何回考えているのだろうか。
それなら早く辞めれば良いだろ、と思われるかもしれない。
ごもっともな指摘だと思う。
だが、そこがまた大企業の闇なのだ。
妙に待遇が良いため、非常に辞めにくい。
完全に心身が壊れてしまったならば選択の余地は無いのだが、そうでなければ、なかなか決断は難しい。
転職したとて、今より待遇が悪くなったら、家族に迷惑がかかるなどと考えてしまう訳だ。
さらに、また1から仕事を覚えないといけないし、時間が経てば経つほど、この年齢で新しい職場はキツイなどと考える。
こういったハードルを超えるのは簡単ではない。
このままではダメだと、頭では分かっていてもなかなか抜け出せない。
そうこうしているうちに、少しずつ昇格して待遇が良くなってしまったりする。
負のサイクルだ。
昇格や昇給などと聞けば、一般的にはポジティブなものに聞こえる。
もちろん悪いことではない。
しかし、日頃から人生に悩んでいる者や、自問自答を繰り返している者にとっては、また悩みが深くなることを意味する。
大変もどかしく、もやもやが晴れない状態がずっと続くのだ。
会社に魂を捧げるのも一興か
いっそ、こんな小難しい事を考えるのは止めて、会社に魂を捧げてせっせと働けばもう少し楽だろう。
余計なことを考えなくて良いので、脳のリソースを減らせる。
日々の妙な脳の疲労感が減るかもしれない。
もちろん、大企業でなければ経験出来ないスケールの大きな仕事もある。
野心を持ってガツガツと社内で高みを目指していくのも正解のひとつだと思う。
ただ私は未だそれに価値を見出せていないだけなのだ。



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